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発熱

子どもの熱が下がらないときは?

子どもが熱を出すと、不安になるのは当然です。何日も下がらない、夜になると上がるなど、親としては心配が尽きません。

このページでは、子どもの発熱の原因や自宅でできる対処法、受診の目安について詳しく解説しています。

子どもの熱が下がらない、
何日も繰り返す

熱が下がらず、体のだるさを感じる子どもの画像 子どもは免疫力がまだ発達途中のため、大人に比べて発熱しやすい傾向にあります。発熱自体は急いで治療する必要のないことが多いので、落ち着いて状態を観察しましょう。
ただし、泣き止まないなど、発熱以外の異常がある場合は、別の症状が隠れている可能性があるため、すぐに神戸市北区の押谷クリニックへご連絡ください。

子どもが発熱する原因とは?
風邪だけじゃない理由も

子どもの体内で、免疫反応がおこっていることを表す画像子どもの発熱の多くは、体に備わった免疫反応によるものです。血液中の白血球が、体内に入ってきたウイルスや細菌などの異物と戦うために体温を上昇させます。つまり、発熱は体が病原体と戦っている証拠であり、必ずしも解熱剤で無理に熱を下げる必要はありません。特に以下のような点を理解しておくと安心です。

  • 発熱の原因の多くはウイルス性感染症
  • ウイルス性感染症には抗菌薬は効果がない
  • 基本的には自宅で様子を見る
  • 咳が激しい、頭痛がひどいなど、症状で辛そうな場合は受診を検討

子どもの熱が出たときの対処法|まず何を確認する?

熱をだした時、まず確認すべきこと

まず、以下の2点を確認することが大切です。

  • 意識がはっきりしているか(けいれんの有無)
  • 顔色は良好か

様子を見て良い場合

  • 意識がはっきりしている
  • 周囲に興味を示す
  • けいれんがない
  • 顔色が良い

すぐに受診が必要な場合

  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 顔色が悪く、唇が青い
  • けいれんがある

お家で出来る対処法

【効果的な冷やし方】

氷嚢や水枕を使用するのが最も効果的です。
特に、大きな血管が通っている首回りや足の付け根を冷やすと、効率よく体温を下げることができます。ただし、これはあくまで一時的な処置として考えましょう。

【服装の調整】
  • 熱が上がりかけの時は、手足が冷たく震えがあるため、暖かくする
  • 熱が上がりきった時は、手足が温かくなるため、薄着にして熱を逃がす

解熱剤についても同様で、一時的な対処法と考えてください。病気自体が治らなければ、解熱剤の効果が切れると再び熱が出ることがあります。また、解熱剤の効果は、病気の程度や個人差によっても変わってきます。

子どもが発熱しやすい感染症とは?予防できる病気・できない病気の違い

発熱の原因となる主な感染症には以下のようなものがあります。

予防接種で防げる感染症

予防接種により重症化を防げる病気です。流行シーズン前の接種が大切です。

  • はしか
  • おたふく風邪
  • 水ぼうそう
  • インフルエンザ(ただし、毎年の流行株が異なるため完全な予防は難しい)

予防接種がない感染症も
あります

発熱の原因となる感染症の中には、予防接種が存在しないものもあります。日頃からの体調管理や早期対応が大切です。

  • 扁桃炎
  • 気管支炎
  • プール熱(夏季に多い)

子どもが発熱したときの
受診の目安とタイミング

こんなときは受診を検討
しましょう(38℃以上で
以下のような症状)

  • 元気がなく、機嫌が悪い
  • 咳で眠れない
  • 排尿回数が減っている
  • 食欲がなく水分が取れない

すぐに受診が必要な症状
(緊急性のあるケース)

  • 顔色が悪く、苦しそう
  • 小鼻がピクピクして呼吸が速い
  • 意識がはっきりしない
  • 何度も嘔吐や下痢がある
  • 不機嫌でぐったりしている
  • けいれんが起きた

※生後3ヶ月未満の赤ちゃんは、37.5℃以上の熱がある場合、すぐに受診してください

夜間や休日の相談先

「子ども医療電話相談(#8000)」が利用できます。小児科医や看護師が対応し、受診の必要性や対処法についてアドバイスしてくれます。

解熱剤の使い方とタイミングは?子どもに使用するときの注意点

解熱剤の正しい使い方

子どもの発熱の多くは免疫反応によるものであり、必ずしも解熱剤で熱を下げる必要はありません。ただし、以下のような場合は解熱剤の使用を検討しましょう。

  • 痛みや倦怠感で眠れない
  • 水分補給が難しい
  • 強いストレスを感じている

解熱剤の使用基準

  • 体重1kgあたり:1回10mg
  • 使用間隔:4~6時間以上

※用法・用量は必ず医師の指示に従い、自己判断は避けてください

子どもの発熱に関する
よくある質問

夕方から急に発熱しました。すぐに受診したほうが良いですか?

つらそうに見えても、次のような場合は急いで受診する必要はありません。

  • 他に気になる症状がない
  • 水分がしっかり取れている
  • 夜間眠れそう

子どもの発熱は40℃前後になることもありますが、これは体を守るための正常な反応です。熱の出始めは原因がはっきりしないことも多いため、水分を摂りながらご自宅で様子を見て、翌日に受診することをおすすめします。

39℃の熱があり、解熱剤を使いましたが、さらに40℃に上がりました。受診したほうが良いですか?

発熱の初期は解熱剤が効きにくいことがあります。水分が取れていて意識がはっきりしていれば、しばらく様子を見れる場合もありますが、お子さんの場合は病状が急激に変化する場合もあります。心配な場合は、医療機関をためらわず受診してください。

高熱とともに手足が冷たく震えています。けいれんでしょうか?

意識があり会話ができる場合、それは「悪寒」と呼ばれる正常な反応の場合いが多いです。体を温めて様子を見てください。熱が上がるにつれて震えは落ち着く場合も多いですが保護者の方が不安に感じた場合は、医療機関を受診してください。

発熱中ですが、水分を摂りたがりません。脱水が心配です。

少しずつ、子どもが飲みやすいものを試してみましょう。イオン飲料やジュース、味噌汁なども良い選択です。以下のような脱水のサインが見られた場合は受診してください。

  • 12時間以上排尿がない
  • 涙が出ない
  • 口が乾燥している

日中は元気なのに、夜になると熱が出ます。受診したほうが良いですか?

夕方から夜にかけて熱が上がることはよくあります。翌朝下がっても、再び上がる可能性があるため、日中のうちに医療機関を受診すると安心です。

39℃の熱があり、急におかしなことを言いました。今は落ち着いていますが、大丈夫でしょうか?

一時的な「熱せん妄」の可能性があります。短時間で落ち着くことが多いですが、長時間続いたり、けいれんを伴ったりする場合はすぐに受診してください。

発熱中ですが、お風呂に入っても大丈夫ですか?

無理に入る必要はありませんが、体力的に余裕があれば短時間のシャワーや体を拭く程度なら問題ありません。

38℃の熱がありますが、明日の朝下がれば幼稚園に行っても良いですか?

朝に熱が下がっても、夕方以降にまた上がることが多いため、幼稚園は控えたほうが良いでしょう。まずは受診をおすすめします。登園の目安は、24時間以上熱が出ていない状態が続いてからです。